アトピー性皮膚炎
アレルギー性の疾患は、熱性の症状が強いパターン、毒素の排出の力が弱いパターン、
不安や神経症的な傾向が強いパターン、「血」が損なわれて潤いを失ったパターン、
消化機能・体力が弱いパターンなど、幅広いパターンがあり、
いくつかが複合していることも多いです。体力を回復させ、ストレスを調節し、
熱や毒を排出し、潤いを補うなど、さまざまな漢方の組み合わせが用いられます。
●表面に熱が滞留している体質
特徴
急性に発症、赤み・かゆみが強い、発熱や便秘を伴うことも
方針
熱をとり、皮膚表面の発散の力を強めます
熱と毒を排出します。
適した漢方薬
黄連解毒湯(おうれんげどくとう)
消風散(しょうふうさん)
●熱がこもって乾燥したストレス体質
特徴
全身の皮膚が乾燥し、一部びらん。
口が渇き、イライラ、不安、不眠などの傾向がある。
方針
皮膚をうるおす「血(けつ)」を消耗しているので補います。
体のバランス機能をつかさどる「肝」の気のめぐりを調整します。
適した漢方薬
柴胡清肝湯(さいこせいかんとう)
柴胡桂枝湯(さいこけいしとう)
●体力が弱い体質
特徴
皮膚は乾燥性の場合も湿潤性の場合もある。
元気がない、食欲がない、下痢気味、喘息や鼻炎。
方針
皮膚疾患の源として「消化機能」を補う必要があります。
「気」を補い、弱い体質を改善します。
適した漢方薬
黄蓍建中湯(おうぎけんちゅうとう)
補中益気湯(ほちゅうえっきとう)